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リフォームトラブルの調停・ADR・裁判|住宅紛争審査会と建設工事紛争審査会

この記事の結論

  • 業者との話し合いがまとまらないときは、まず住まいるダイヤルで争点を整理し、必要なら弁護士・建築士の無料の専門家相談を使います。
  • リフォーム瑕疵保険が付いた工事なら、住宅紛争審査会のあっせん・調停・仲裁を申請手数料1万円で使えます。
  • 保険が付いていない工事は、建設業法にもとづく建設工事紛争審査会(許可の無い業者でも現場の都道府県が管轄)か、裁判所の調停・訴訟を検討します。

工事の不具合や追加代金をめぐって業者と話し合っても平行線のとき、裁判の前に使える公的な手続きがあります。対象になる工事と費用の違いを、公的機関の案内にもとづいて整理しました。

最終更新日: 2026-10-23

まず相談して争点を整理する

業者と話がまとまらないときは、手続きを選ぶ前に、何が争いになっているか(工事の不具合か、追加代金か、工期か)を整理します。国土交通大臣が指定した住宅専門の相談窓口「住まいるダイヤル」(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)では、建築士が電話で相談に応じています。電話番号は公式サイトで03-3556-5147(平日10時〜17時)と案内されています(2026年10月23日確認)。

リフォーム工事の発注者や発注予定者は、各地の弁護士会で弁護士と建築士による対面の専門家相談(1時間・原則無料)も使えます。申込みは住まいるダイヤルへの電話からです。なお、裁判や調停などで係争中の案件は対象外です(専門家相談の案内)。

3つの手続きの違い

手続き使える工事中身費用
住宅紛争審査会評価住宅・保険付き住宅。リフォームはリフォーム瑕疵保険が付いた工事弁護士会に置かれた審査会が、あっせん・調停・仲裁を行う申請手数料1万円(非課税)。原則これ以外はかからない
建設工事紛争審査会建設工事の請負契約に関する紛争全般国土交通省(中央審査会)・都道府県に置かれた審査会が、あっせん・調停・仲裁を行う請求額などに応じた申請手数料
裁判所の民事調停・訴訟制限なし簡易裁判所の調停で話し合う、または訴訟で判決を求める請求額に応じた手数料(印紙)・郵便切手など

住宅紛争審査会を使う場合

住宅紛争審査会は、評価住宅と保険付き住宅について、建設工事の請負契約や売買契約に関する紛争を扱います。2022年10月1日からは、リフォーム瑕疵保険が付いた工事も対象になり、発注者・リフォーム業者のどちらからも申請できます。住宅の不具合だけでなく、工事代金や工期の食い違いも対象です(住宅紛争審査会の取り扱う紛争)。

申請手数料は、あっせん・調停・仲裁のいずれも1万円です。申請には、契約書、設計図、現場写真などの写しと、保険付保証明書の写しが要ります(紛争処理手続の利用の仕方)。リフォーム瑕疵保険の仕組みと加入の確かめ方はリフォーム瑕疵保険とはにまとめています。

建設工事紛争審査会を使う場合

建設業法25条は、建設工事の請負契約に関する紛争の解決のため、建設工事紛争審査会を置き、あっせん・調停・仲裁を行うと定めています。国土交通省に中央審査会、各都道府県に都道府県審査会があります(e-Gov法令検索「建設業法」)。

業者の許可申し立てる先(建設業法25条の9)
国土交通大臣の許可を受けた業者中央建設工事紛争審査会
都道府県知事の許可を受けた業者その都道府県の建設工事紛争審査会
建設業の許可を受けていない業者工事の現場がある都道府県の建設工事紛争審査会

当事者双方が合意すれば、申し立てる審査会を選ぶこともできます。業者の許可の種類は建設業許可を国交省の検索システムで確認する方法で調べられます。手続きの案内は国土交通省「建設工事紛争審査会」にあります。

裁判所の手続きを使う場合

審査会の対象にならない場合や、相手が話し合いに応じない場合は、裁判所の手続きを使います。簡易裁判所の民事調停は、調停委員を交えた話し合いで解決を図る手続きです。訴訟では、工事の不具合を主張する側が、契約の内容と実際の工事の違いを証拠で示すことになります。

どの手続きでも、契約書・見積書・追加工事の合意の記録・工事前後の写真が判断の材料になります。手抜き工事が疑われる場合の証拠の残し方は手抜き工事が疑われたときの対処法、相談窓口の一覧はリフォームトラブルの公的な相談窓口一覧にあります。

よくある質問

リフォーム瑕疵保険に入っていない工事でも住宅紛争審査会を使えますか?

住宅紛争審査会が扱うのは、評価住宅と保険付き住宅の紛争です。リフォームの場合はリフォーム瑕疵保険が付いた工事が対象になります。保険が付いていない工事は、建設工事紛争審査会や裁判所の調停などを検討します。

業者が建設業の許可を持っていない場合はどこに申し立てますか?

建設業法25条の9により、許可を受けないで建設業を営む業者との紛争でも、工事の現場がある都道府県の建設工事紛争審査会が管轄します。

いきなり裁判をしないといけませんか?

必ずしもそうではありません。まず住まいるダイヤルの電話相談や、弁護士・建築士による無料の専門家相談で争点を整理し、話し合いの手続き(あっせん・調停)から始める方法もあります。

本記事は一般的な情報提供で、個別の紛争でどの手続きが使えるか、請求が認められるかを判断するものではありません。

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